仕方ねぇから歌舞伎揚げでも食って寝るか。

DEAN&DELUCAのディルマヨネーズソース、美味過ぎ!TARです。
サイコロ状のアボカドとトマトに和えるだけで立派な一品に!ちょいと高いけど、オススメちゃん。


新しい歌舞伎座の杮落としの5月公演を観に行った某Y女史から、かなりの興奮を伴う感想を聞きました。


同時期に明治座勘九郎七之助兄弟、染五郎愛之助あたりが公演を打っているので、目を惹く若手は参加してなかったとは言え、お祝い公演ですから、そりゃあ錚々たる顔ぶれで、通常ではあり得ない共演もあったりと、ファンには堪らない内容だったようです。
例えば、尾上菊五郎松本幸四郎の共演!菊五郎の娘である寺島しのぶと結婚直前まで行きながら、高校時代の友人である某資産家の娘と結婚した幸四郎の長男染五郎
そりゃ音羽屋(菊五郎)としちゃ「大事な娘を弄ばれた」と気色ばむわなぁ。寺島しのぶは自殺まで考えたとか。当時、ワイドショーでも話題になったんで、覚えてる方もいらっしゃるかも。
そこから音羽屋と高麗屋幸四郎)との確執が始まり、両家の共演は梨園における一種のタブーと化していたワケです。
それが今回『三人吉三巴白波』という人気の盗賊モノの演目で、主役の3人の吉三郎を仁左衛門を入れた3人で演じたとのコト。あ・り・え・ね・えぇぇぇ!
他にも、実の兄弟でありながら、養子に出された云々でソリが合わない幸四郎(兄)と中村吉右衛門(弟)の共演やら、もぉ今後は二度とない共演のオンパレード。
しかも、先日も話題になりましたが、菊五郎の息子である菊之助が、仲の悪い兄弟の弟である吉右衛門播磨屋)の娘と結婚したってんですから、着々と高麗屋包囲網が出来つつあるような状態。
みんな親戚同志でのドロドロとした愛憎劇(リアルで!)が渦巻いている梨園での世紀のお祝いの公演ですから、演者だけでなく、周りのスタッフ、さらには観客までもがかなりの興奮状態だったでしょう。
話を聞いて、もぉ心がザワザワしまくり。観たかったぁ!転勤・引っ越しのバタバタを言い訳にしたくねぇけど、観たかったぁ!(誘ってくれりゃ良かったのに・・・とは完全に”後の祭り”か)
そういう『リミテッド感』に弱いのです。って、女子か!


それにしても、やはり歌舞伎座には魔物(神様)が住んでいるとしか思えないね。
落成を前に、大名跡である宗家「成田屋」十二代目團十郎の死去。
さらに、梨園だけでなく現在の日本演劇界で最も客を呼べる役者であった「中村屋勘三郎の早過ぎる死去。このタイミング。新歌舞伎座の人柱として召されたとしか考えられません。
また実は、あまり話題にならなかったんですが、この2人以外にも、新歌舞伎座の建て直し中に、五代目中村富十郎、七代目中村芝、四代目中村雀右衛門の3人も亡くなっています。
まぁ、この3人はご高齢だったので天寿を全うしたということなのかも知れませんが、事実としては5人が亡くなったというコトです。


で!ここに呪われた偶然(?)がありまして!
現在の歌舞伎座は5代目なんですが、前の4代目の歌舞伎座が完成する前の1951年には、十五代目市村羽左衛門、十二代目片岡仁左衛門、七代目松本幸四郎、七代目澤村宗十郎、六代目尾上菊五郎の5人が亡くなっているとのコトです。
見れば分かる通り、それなりの名跡の死去です。この5人の人柱の上に、前の歌舞伎座が建っていたワケです。これを偶然と取るには、あまりにも重なり過ぎているのでは?


不謹慎な話で恐縮ですが、今回の場合、ご高齢の3人と宗家團十郎の4人でも新生歌舞伎座を支えるだけの人柱ポイントが足りなかったんじゃねぇかと思うのよ、オレは。
誰が何ポイントかは神のみぞ知るというところでしょうが、宗家である團十郎を含む4人に、更に、まだまだ若い勘三郎(享年57歳)を引っ張ったってコトは「おいおいおい!どんだけポイント足りてなかったんだよ!」ってカンジがしませんか?
あと数ポイントでMAXになるぐれぇなら、わざわざ勘三郎を引っ張る必要もなかったでしょうし、勘三郎を入れてお釣りが出るぐれぇなら、他にも居たんじゃねぇの?と思うワケです。(超不謹慎!)
四代目坂田藤十郎でも良かったのでは?とは某Y女史の弁。確かに、散々女性問題を起こして、歌舞伎の品位を落とした人ですからねぇ。たまにTVで見ても『The エロ爺』と呼ぶにふさわしいご尊顔。まぁ、なんにせよ伝統歌舞伎保存会の会長ですからねぇ、新歌舞伎座のために、ひいては歌舞伎の保存のために、その身を捧げていただければと思うのは、少し不謹慎に過ぎますかね?
まぁ、歌舞伎役者の非嫡出子の多さを考えると、藤十郎だけが下半身がユルいってワケではないんですがね。歌舞伎役者に限らず、落語家も含めて「女遊びは芸の肥やし」とはイイ言い訳ですな。


それにしても、観に行ってないオレですら、この杮落とし公演に勘三郎の姿があったら、どれだけ華やかだったかを想像すると、歌舞伎の神様の気まぐれを恨みたい気がします。(アレ?團十郎は?)
合掌。