HDDが飛んで、これからまたiTunesを育てなきゃなんねぇのよ

郊外のショッピングモールで、50ガラミのポッコリお腹で髪ボッサボサの落ち武者みてぇなオッサンが半パンからボーボーのスネ毛を晒しながら、ポッチャリと言うにはポッチャリという言葉に対して失礼ってレベルのわがままボディをピンクのタンクトップにねじ込んだ(ねじ込んでハミ出した)30代前半ぐれぇの東南アジア系の嫁さんと手ぇ繋いで、反対の腕にめちゃめちゃカワイイ2歳ぐらいの娘を抱いて歩いてるのを見ると、どうにもやるせない思いに駆られるTARです。
いや、本人たちが幸せならアカの他人がクチを出す必要なんてねぇんだけど・・・でも、一言だけ言わせて。「お互い、よりによって、ソレか!」


久しぶりにCDについて書きましょうかね。って、元々は音楽ブログだったハズじゃねぇの?


殺し屋危機一髪

殺し屋危機一髪

林檎(≠元ビートルズ)好きの後輩AGからの「イイ音出してる」との情報で早速購入。最近のSOIL、先日のRHYMESTERとのコラボに続き、矢継ぎ早に作品をリリースしてますが、それのどれもが高いクォリティってのが地力の成せるワザでしょうか。林檎ちゃんは、昨年解散した東京事変でもJAZZは演ってるし、SOILとも「カリソメ乙女 DEATH JAZZ ver」「MY FOOLISH HEART〜Crazy in Shibuya〜」に続いて、今回で3作目のコラボで気心が知れているからか、かなりイイ出来。よほど相性がイイんでしょう。
SOILも全体的に抑え目の演奏で、いつものSOILっぽい爆音JAZZではないですが、それが逆に昭和の日活映画のサントラっぽい雰囲気でCOOLです。しかも表題曲では林檎ちゃんっぽさ炸裂の言葉遊びが洒落てて、大人の魅力にクラクラします。ただ、残念なのは曲が短いコトでしょうか。両者の実力を持ってしたら、もっと長くできただろうに。
我々のような世代にとって、子供の頃からの身近なJAZZと言えば『ルパン三世のテーマ』で、JAZZの持つイメージや世界観って結局はルパンによって植えつけられたみたいなトコロがありますが、そういう妖しさを抽出して作った1枚がコレです。
林檎ちゃんのエロい歌い方も相まって、イイ歳をコイた大人でも妙にワクワクしちゃうのは、やはりルパン世代の共通認識なのかも。いやぁ、感化されやすい大人は無骨なグラスで安いウィスキーが飲みたくなります。


HANZOMON LINE

HANZOMON LINE

今春より地元大阪を”卒業”して、メンバー全員で上京してきたインストJAZZバンドのカルメラ。レコード会社もメジャーのワーナーに移籍し、より広く世間に知ってもらえるようになりました。
さらに、今までの楽曲のタイトルでは大阪の地名を入れるコトが多くあり(御堂筋JIVE、あみだ池筋は恋の路、三ツ寺慕情)、前作のアルバムタイトルでも「千日前HIGH COLORS」と、かなり地元大阪を意識したバンドでしたが、今作のアルバムタイトルを見ると分かる通り「HANZOMON LINE=半蔵門線」と、東京に賭ける意気込みが感じられます。
これは、公式アナウンスにはありませんが、多分、ワーナーミュージックジャパン本社がある青山一丁目半蔵門線が通っているからじゃないでしょうか?
さてさて、楽曲の方はと言うと、過去からの定番曲あり、ニルバーナやビートルズのカバー曲ありで、バラエティに富んでいると言えば聞こえはイイですが、メジャー1発目にしては「置きに行った感」がハンパじゃないです。全体的には悪くないんですが、前作がイチかバチかの3ポイント狙いだった印象があるのに比べると、本作は完全にレイアップシュート。まぁ、メジャー1発目ですしねぇ、失敗はできませんか。そういう意味では『カルメラというバンドの集大成=名刺代わり』であるとも言えるのかも。
しかしその中でも攻めてる曲も、もちろんありまして。2曲目の「真夜中の510」はSOIL兄さんのお株を奪うようなガッツリとしたJAZZ。オープニングから”社長”バリのアジテート(ナレーション?)が入り、SOILの影響が目に見えて若干の苦笑。上のSOILと連続で聴くと、やはりSOILの方が数段上に居るのかな、と。ただ、どっちを多く聴くかと言われれば、完全にコッチ。


本人も言っている通り、きゃりーぱみゅぱみゅって「アイドル」ではないでしょ?表現力って意味では十分に「アーティスト」だと思うし、でなければ、いくら世界的に日本発の文化「COOL JAPAN」がウケているとは言え、あれほどまでに世界で受け入れられないとは思う。プロデュースする中田ヤスタカも、彼女独特の世界観を上手くスポイルして歌詞に反映していると思います。だって「♪恋して にんじゃりばんばん」って全然意味分からないけど、彼女の声・衣装・パフォーマンスまでをトータルで見れば全然違和感がない。逆に「ニンジャ」という世界的にも分かり易いジャポニズムを取り入れるコトで、さらにコマーシャルになってる。
しかも今作では、収録曲12曲のうち、8曲がタイアップ。それだけのタイアップが取れるっていうのが彼女のスゴいトコではあるんだけど、そのペースで楽曲を提供できる中田ヤスタカワーカホリックっぷりも着目したいトコロ。「売れる時に売る」っていう中田ヤスタカの貪欲さか。
しかも、ちょっと毛色の違う曲も挟み込んでるトコが商売上手。自分のバンドcapsulePerfumeではパブリックイメージもあって、あまり冒険できないだろうけど、ぱみゅさんの楽曲なら多少「う〜ん・・・ギリ?」って曲でも彼女本人がどうにかしてくれるからねぇ。イヤ、別に今回の曲が悪いワケじゃなくね。
それでも、capsuleのカバー曲として「Super Scooter Happy」も入れてるトコが保険なのか?妙にこの曲だけ浮いてる印象。歌詞の意味もちゃんと分かるし。いつでも聴けるっていう汎用性はないけど、意外に音楽性が高いってコトは知ってて欲しいなぁ。