勘三郎、死ぬの早過ぎぃ!

9月に入り、やっと仕事が一段落ついたんで、行く夏の後ろ姿を追いかけるかのように、今日から遅めの夏休みをいただいているTARでございます。


夏休み初日の今日は、一部の住民からは”千葉県の渋谷”と言われている(?)らしい柏市にある”ららぽーと柏の葉”に行ってきやした。
っつ〜かよ、柏市民が勝手にそう言ってるだけで、同じ千葉県とは言え、柏や松戸、我孫子なんて、オレに言わせりゃ”北関東”なんだけどねん。
で、なんでわざわざ柏みてぇな北関東に行ったのかっちぅと、松竹が経営する映画館MOVIXが千葉県内だと柏にしかねぇから。
じゃ、なんでMOVIXに行かなきゃならなかったのかっちぅと、映画館で観れる歌舞伎「シネマ歌舞伎」ってのがありまして、今週だけ「野田版 研辰の討たれ」って演目を上映しておるワケでぇやんす。んなモンだから、わざわざ千葉から北関東まで足を伸ばして行ってきた次第。
もぉね、超遠い。距離的にはそんなに言う程じゃねぇんだけど、途中の道がクソ。船橋とか鎌ヶ谷とか、もぉね、道は細いクセに交通量は多いモンだから渋滞&渋滞。ネットで見たら1時間ぐれぇで着くって書いてあるから、10時からの上映だってんで、ちょっと早めの8時半に家を出たのに、ららぽーと柏の葉に着いたのが10時。映画館に入った瞬間に本編スタート。アレ、予告の上映が無かったら、最初の10分は観逃すトコだったわ。もぉ、船橋の道、なんとかしてくれよ、ふなっしー


さてさて、その「シネマ歌舞伎」ってのは、読んで字の如く、言ってみりゃあ、まぁ、歌舞伎を高性能カメラで撮影して、映画として公開するモンでございまして。歌舞伎を観てみてぇたぁ思ってはいるが、歌舞伎座に行って生で観るには敷居が高くてちと気が引けるってぇ小心者にはピッタリの娯楽でございやす。
で、その「野田版 研辰の討たれ」って演目は、日本演劇界のトップに君臨する”二大巨頭”のうちの一人である野田秀樹(もう一人は蜷川幸雄)が、今は亡き十八代中村勘三郎のために脚本・演出を務めた”新・歌舞伎”ってぇヤツでして、元々あった歌舞伎狂言「研辰の討たれ」を新たに書き直して上演したモンでござんす。
「歌舞伎=古典芸能=古臭い・分かりにくい」と思っている人にこそ観ていただきたい。歌舞伎なんてぇモンは江戸の頃より庶民の娯楽でしたから、ホントは気軽に観るモンなんでござんすよ。セリフも「昔ながらの言い回しで、ナニ言ってやがるのか全然分かりゃしねぇよ」って類の歌舞伎じゃござんせん。ほぼ現代語。さすがに名詞やらは昔の言葉を使ってますが、独特の”言葉遊び”が身上の野田さんの脚本ですから、観客が理解できないようなセリフは使いません。ストーリーも「名前がややこしくて、誰が誰やら分からねぇわ」なんてコトもございやせん。名前を憶えておかなきゃならない主要キャストは主役の研辰を含めてたったの4人。しかも、劇中で名前を連呼してくれる安心設計!イヤでもバカでも覚えれるっつぅ塩梅。多分、パンくんなら、サブキャラぐらいまで覚えられると思うわ。
そりゃ、今や東京芸術劇場の芸術監督であり、紫綬褒章を受章した野田秀樹の”新・歌舞伎”ですぜ?アクションあり、笑いあり、そして涙ありの極上のエンターテインメントでございやす。
出演者もゴージャス(≠ゴー☆ジャス)で、勘三郎をはじめ、三津五郎福助橋之助染五郎扇雀亀蔵獅童彌十郎(←my favorite actor)といった人気役者がズラリ!もちろん、勘三郎の息子である勘九郎七之助もガッツリ出てきやす。歌舞伎役者の身体能力の高さをじっくりと堪能できます。


ちょっとでも「面白そうじゃね?」と思ったオマエさん!是非、9月だけに「♪明日は会社を〜休みまぁす〜♪」(by CKB”せぷてんばぁ”より)と言って、お近くのMOVIXに足を運んでいただければと思います。でも、MOVIXでの上演期間は8月31日から9月6日までの1週間ですので、さすがに観に行けねぇやって人は、是非DVDでご覧いただければと思いやす。


シネマ歌舞伎


歌舞伎名作撰 野田版 研辰の討たれ [DVD]

歌舞伎名作撰 野田版 研辰の討たれ [DVD]