この歳になると、夢見るコトすらメンドくせぇよ


やっと手に入れた。
著者自らがオススメしていたヴィレッジ・ヴァンガードをハシゴしても見つからず、大手の書店で在庫検索しても見つからず。どんだけ探したか。
阿呆みてぇに長ぇタイトル付けやがってよぉ!
オレがどんだけ「あのぉ、渋谷直角って人が描いたマンガで”カフェでよくかかってるJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生”ってのを探してるんスけど」ってヴィレッジ・ヴァンガードのレジに居るアタマの悪そうな女の店員に言ったか。
「え?タイトル、もう1回イイですか?」
他の科目よりも美術がちょっとだけ得意だっただけで、高校卒業後にデザイン系の専門学校に行くって田舎からムリして上京してきたはイイけど、刺激的な東京の生活にいつの間にか学校にも行かなくなり、クソみてぇなクラブイベントで売れもしねぇ自称カメラマンと知り合って、その日のうちにお持ち帰りされ、いつの間にか付き合うようになったかと思ったら、自宅に転がり込まれた流れで同棲までし始め、「キレイな今のキミを残したい」なんて言葉に騙されてヌードモデルまでさせられちゃって、表参道のオープンカフェで「いつか個展とかやりたい」って薄ら甘い夢を語るソイツの言葉に影響されて、自分まで「いつかはきゃりーぱみゅぱみゅみたいなアーティスト?って言うか、唯一無二の存在?になる」とか言ってる、益若つばさをイメージした土偶を小学2年生が作ったらこんなんじゃね?ってカンジの女店員にどんだけタイトルをメモさせたか。
おめぇらみてぇなヤツが一番読まなきゃならねぇマンガだよ、コレ!


<中2病>
自分には無限の可能性があり、他の誰かとは違う特別な存在であると信じていた中学2年生ぐらいの頃のメンタリティを持ち続けたまま大人になった人、またはその精神状態。
好きな言葉は「夢は見るものじゃない、叶えるもの」


ネットでは、ナイーブなハートにブッ刺さったって人が続出したと書かれていましたが、う〜ん、ちょっと年代が違うからか、オレにはそんなにダメージなかったなぁ。
もうちょい年下のサブカルクソ野郎どもは、精神的にイタくてイタくて寝れなくなっちゃうぐらいのダメージを受けただろうけど、オレの青春(暗黒の歴史)は80年代だから、90年代のサブカルを持ってこられても全然っスわ。イヤ、負け惜しみとかじゃなくて、ホントに。ちぅか、意外に今の自分を気に入ってるからかも。
夢を諦めた今でも「本当のオレには才能があったんだ。なかったのは運とタイミングだけだった」って思い続けて、毎日満員電車に乗ってる人は、悶絶死するぐらいのダメージを受けただろうねぇ。
ただ、思い出すわぁ。自意識過剰だった頃のアタシを。
「大学を卒業したら音楽でメシを食っていく。ただ、機材を買うためには金が必要。だから一時的に就職するだけ」
今となったら、さすがに笑い話になっちゃってるから、自己紹介時の鉄板ネタとして、当時の写真を常にシステム手帳に入れてるぐれぇだっつの。


まぁ、今でも自分の夢を追いかけ続けているドリーマー達が中目黒や荻窪辺りに生息してるんでしょう。東京はそんな夢追い人によって成り立ってる街ですから、「オレももぉ30過ぎたし、イイ加減、田舎に帰って実家の運送屋の手伝いでもすっかな」なんて言わずに、せいぜい頑張って欲しいモンですなぁ。ニヤリ。