コンテンツのデジタル化について(笑い要素なし)

職業音楽家が一般人の質問に答えるというサイトがあり、お気に入りのミュージシャンの回答を楽しみにしている。その中で「今後、CDというメディアが廃れ、さらに音楽の”ダウンロード購入”が加速化すると思いますか?」との質問に対し、オレの好きな音楽家が「確実にそうなると思います」と回答していた。
正直「今更ナニを言うか」ってカンジ。


これだけネットワークが進化し、クラウド化が進んだ今、大容量データのダウンロード及び保存に関して、個人ユーザーレベルでも取り立てて問題がない。前回の記事にも少し書いたけど、デジタルアーカイブ化が進めば物理的な保管スペースのダウンサイジングにも繋がるし、しかもユーザーは欲しい曲を欲しい時にダウンロードできるというメリットがある。また、CDをプレスする必要もなく、流通を介する必要もないため、コストダウンも期待できる。同様に、売れるか売れないか分からないような製品在庫を抱える必要がないデータ販売なら、過去の廃盤CDでも再販されるようになるだろうコトは素人でも想像がつく。今、ネットオークションや中古市場でレアモノとして高額取引されているレコードやCDがデータ販売されるようになれば、誰もが安価でレア音源を聴くコトができるようになる。もちろん、マニアの間では”レコードそのものが持つ価値”が付加されてるから価値として全くのゼロになるコトはないとは思うけどね。こう書いてるとイイコトづくめのような気がしてくるから不思議よね。
反面、CDが廃れていく以上、実店舗のCD屋も廃れていくだろうね。もちろん、中古CD屋も同じ。プレス工場も減るだろうし、物流業者も淘汰される。今までCD販売に携わってた人は失業を余儀なくされるわな。ただ、今までCD屋に行く習慣が無かった人がネットで手軽に音楽を買えるようになるから、音楽ファンの裾野が広がると思えば喜ばしいコトなのかな?


こういったデータ販売がどんどん加速化していけば、当然、映像部門にも波及するよね。今ですらApple Storeじゃ映画のデータ販売もしてるワケだし、DVDやブルーレイも廃れるコトが想定できる。全てをデジタルコンテンツ化するコトになり、封切映画も初日に自宅で観れるようになるのかも。そしたら映画館も今よりもさらに廃れるようになるね。生き残るのはコンサートや舞台演劇、寄席、サーカスといった生(ライブ)で観るからこそ価値があるコンテンツだけになるのかも。


はぁぁぁ。
コンテンツ提供がデータ化するコトでモノが少なくなり、シンプルなライフスタイルになるのは、ある意味イイコトなのかも知れないけど、モノでのやりとりが無くなるのは、レコードで音楽を楽しんだ最後の世代としては、少し味気ないように思えるなぁ。
ただ、コンテンツ事業の宿命とも言うべき「著作権問題=不正コピー」については、今後、一層セキュリティが厳しくなるコトは間違いないだろうね。まぁ、結局はイタチごっこだろうけど。